母子健康手帳アプリが始まったけど、どういうものなの?
地方自治体が交付する母子健康手帳の記録をデジタル化することで、
ひとりひとりに最適な情報を配信するアプリのことです。
母子手帳アプリとは?
母子手帳アプリとは、紙の母子手帳と平行してご利用頂くアプリ版サービスのことで、健康診査のデータを自動でグラフ化したり、予防接種の予定を管理したり、母子手帳の副読本の中身を閲覧したりすることができます。
母子手帳アプリと自治体を連携することにより、地域の役立つ情報を知ることもできます。
母子手帳と母子手帳アプリの違い
妊娠が判明すると、自分の住まいの市町村で母子手帳(母子健康手帳)を交付してもらいます。
母子手帳は、妊娠初期から子どもが小学校に入学するまでママと子どもの健康を記録する大切な冊子で、自治体によってデザインやサイズが異なります。
母子健康手帳アプリは、市区町村で配布している母子健康手帳の内容を電子化したスマートフォン向けアプリで、厚生労働省の定める省令に準拠しており、妊娠中から6歳時の健診までの記載項目を全て網羅しているため、お子さんのデータを記録・管理することができます。
母子健康手帳アプリの導入で、従来から各市町村が配布している母子健康手帳と併せて、お母さんの健康状態やお子さんの成長の過程を画像等と一緒にスマートフォンで管理できるようになります。
また、専門家からの情報や各市町村の妊娠・子育てに関するお知らせをスマートフォンで確認することができるようになります。
そのほか、サーバ内でデータを管理するため、災害等で母子健康手帳を紛失した場合のバックアップとしても活用できます。
母子手帳アプリ活用方法
母子手帳アプリは具体的にどんな事が出来るの?
いろんな事が出来ますのでスマホを持っている人なら重宝すると思います。
妊娠や子育ての経過を記録
母子手帳アプリは、妊婦健診や子どもの健康診査などの結果を簡単に記録することができます。
紙の母子手帳の場合、記入スペース欄が狭く、書き込みにくいですし、また紙に文字を書くこと自体が面倒だったり苦手だったりする人もいるかと思います。
その点、母子手帳アプリならば、使い慣れているスマホで気軽に記録がつけられます。わざわざ母子手帳取りに行き、いちいち開いて書き込むより、いつも持っているスマホを取り出し、子どもを寝かしつけた後など空いた時間に入力でき、編集も簡単です。
妊娠中は、妊婦さんや胎児の体重を入力すると自動でグラフ化してくれ、妊婦体重曲線や胎児発育曲線をスマホで手軽に確認することができます。
また、子宮底長や胎動、血圧、浮腫(むくみ)や尿蛋白などを記録する機能もあり、妊娠中の健康管理に役立ちます。
一方、出産後は子どもの体重や身長をグラフ化したり、どの予防接種をいつ受けたのか登録したりできます。
また、「寝返りするようになった」「つかまり立ちができた」など、子どもの成長の節目に、写真付きで日記をつけることもできます。
ふたり以上の子どもの情報を管理
母子手帳アプリの多くは子どもをふたり以上登録でき、同じアプリ内で情報を保存することができます。
子どもがふたり以上になると、母子手帳が重なって持ち歩くのが大変ですが、母子手帳アプリならスマホが一台あれば済むので便利です。
予防接種の管理
赤ちゃんは生後しばらく経つと予防接種を受け始めなければなりませんが、特に1歳までは予防接種の種類や回数が多く、親はいつ、どんな予防接種を受ければ良いのかスケジュールを管理するのが大変です。
母子手帳アプリの場合、ややこしくてわかりにくい予防接種の記録・管理ができるのが特徴です。出生日などに応じて各ワクチンの最適な接種時期を自動で算出し、予定日が近づくと通知してくれるといった機能があるため、予防接種をうっかり忘れていたということも減るかと思います。
家族間で情報を共有
母子手帳アプリに登録した妊娠や子育ての記録は共有可能ですので、パパやおじいちゃん・おばあちゃんと家族みんなで子どもの成長を見守り、喜ぶことができます。
家族間でコミュニケーションを取る事は非常に大切な事ですよね
自治体ごとの役立つ情報を配信
母子手帳アプリがお住まいの自治体と提携する事により、自治体が配信する役立つ情報を得ることができます。
たとえば、自治体が開催する子育てイベントや子供手当・幼児教育無償化などの情報が、妊娠週数や子どもの月齢にあわせて配信されます。
また、地域の病院を検索したり、かかりつけの病院からアドバイスを受けられたりする機能もあります。
子育てをしていると日々慌ただしく、情報収集の時間もなかなか取れませんが、母子手帳アプリならば、ちょっと手が空いたときにスマホで情報を入手できるのはとても嬉しいですよね。
現代の子育て環境では、ママはどうしても孤独感を感じやすいですが、地域とつながることで、必要なサポートを受けたり、ママ友を見つけたりしやすいかもしれません。
母子手帳アプリの種類
スマホで使えるおすすめの母子手帳アプリの一例を紹介します。
いずれのアプリも母子手帳としての記録機能を備えており、誰でも無料でインストールできるので人気です。
ただし、母子手帳アプリと住まいの自治体が連携していない場合は、自治体や地域の情報は得られないので注意してください。
母子健康手帳アプリ
「母子健康手帳アプリ」は、マタニティマークの普及などを行っているNPO法人ひまわりの会が主催し、NTTドコモなどが企画した無料アプリです。
健診情報の記録や予防接種の管理など母子手帳としての機能のほか、医師が監修した妊娠・子育てに関するQ&Aやママ向けコラムといった読み物が充実しています。
NTTドコモが提供するdアカウントに登録すれば、母子手帳アプリ内に記録した内容がクラウドに保管され、パパなど他の家族とデータを共有することができます。
また、万が一、スマホが壊れるなどしても大切なデータがなくなることはありません。dアカウントはドコモ以外のキャリアの方も利用できます。
また、「母子健康手帳アプリ」の利用をサポートする姉妹アプリとして、「母子健康手帳 おまかせ入力」というアプリもあります
母子手帳のページをスマホで撮影するだけで、母子手帳に手書きで書かれた記録を自動でデータ化してくれる便利なアプリで、データは「母子健康手帳アプリ」で確認することができます。
母子手帳アプリ 母子モ
「母子手帳アプリ 母子モ」は、母子手帳とあわせて使えるよう、健診情報の記録、予防接種予定日の通知、自治体からの情報配信といった機能があります。
かつては「電子母子手帳」として展開されていましたが、ママやパパがより直感的に利用できるようデザインを改め、2017年7月にリリースされました。
「母子手帳アプリ 母子モ」は妊娠・子育てに役立つコラムや動画も配信しているのが特徴です。子どもはふたり以上登録可能です。
母子手帳アプリは母子手帳の紛失時に便利?
母子手帳アプリを使っていれば、万が一、母子手帳を紛失してしまっても慌てずに済むかもしれません。
母子手帳は紛失しても再発行してもらえて、自治体や病院によっては、定期接種で受けた予防接種の履歴などを転記・再記入してくれることがあります。しかし、任意で受けた予防接種のデータやママ自身が書いた項目は基本的に取り戻せません。
母子手帳アプリのメリットは、母子手帳とあわせて記録しておけば、もしも母子手帳をなくしてもスマホですぐにデータが確認できることです。
大切な記録を守るために、母子手帳アプリをバックアップとして活用するのもおすすめです。
母子手帳アプリがあれば紙の母子手帳は不要?
母子手帳アプリを使っていれば、紙の母子手帳は不要なのでしょうか?
自治体が母子手帳アプリを導入している場合でも、従来の母子手帳は必要です。特に予防接種については、過去に同じ病院で接種し、カルテに記録が残っている場合でも、母子手帳を忘れると基本的に受けられないため注意しましょう。
導入自治体について
2018年10月20日現在、全国の自治体で母子手帳アプリ情報を発信しているのはまだ約50~60市町村しかありません。
したがって、母子手帳アプリが本当の意味で必要・活躍するのはこれからだと思います。
ママさんたちのためにも、一刻も早く導入して頂きたいと願います。
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